介護

1週間のショートステイに送り出す

ショートステイしか選択肢がない

昨日からババオは7泊8日のショートだ。
今迄で2泊が最長だったから、大幅記録更新に挑戦である。

本人の認識はかなり怪しい。
やたら予定を確認するババオに対し、前日までにも何度何度も「入院」と説明した。
担当医やケアマネさんからも話をしてもらった。

だが、直前にはすっかり忘れているババオ

予定は何ですか?

入院です。

の、延々の繰り返し。
だが、たまに記憶している時もあって、ババオの脳はまさに『まだら』な状態。
それに振り回される毎日なのである。

当日の朝は「入院のこと」をしっかり覚えていて、朝の7時に「そろそろですか?」と起こしに来た。
だが、朝食を食べ終わると、コタツでのんびりアイスクリームを食べているババオ。
横で私が荷物を確認していると
「今日は何かありますか?」ときたから「今日から入院でしょ」と答える。
すると驚愕の表情で、

そ、そんなこと聞いてません…

そしてまた一からの繰り返し。
同じことを何度も何度も繰り返す日々は、想像以上にかなりシンドイ。
これは介護の対応をした人にしかわからないシンドさだ。
最近私はオウムになりたい…

『先生とも約束した入院でしょ。ケアマネージャーさんとも約束したでしょ。ババオちゃんは精神的に療養顔必要だから、たくさん食べて元気になって帰ってきてください。』と説得する。

ババオを説得するキーワードは3つ:

医者
入院
・検査


特に「お医者さん」には弱い。
お医者さんから言われた、と言うと、渋々了承して、まず反論してこない。
なので最近デイサービスやリハビリ、ショートステイで拒否の時は、この3つのワードをフルに使っている。

ご機嫌でアイスを食べていたのに、急に不穏になるババオ…またゴネ始める。

わかりました。入院します。
でも私はもうココには戻ってこないかもしれません。

と、急に脅しのようなことを言い始める。
と思ったら、次の瞬間には
「電話番号をアッコちゃん(ババオの妹)に告げておかないと」と慌てている。

そしてアッコちゃんに電話をしたようだが、見ると紙に以前通っていた宗教の道場の電話番号がメモしてある。

ババオは宗教の電話番号を教えたのだろうか…????
まぁ、状況を解っているアッコちゃん(叔母)が電話することはないから、放っておく。

その後は案の定、迎えの1時間前にソワソワして靴を履いているが、もう面倒くさいから、最近は好きなようにさせている。

そしてお迎え…
いつもの明るい担当の方が到着。

ババオさんっ~おはようございます! お久しぶりですねぇ。お元気でしたか?

すんなりババオの手を引いて車に乗せてくれる。
この担当者の方、自然に明るくて、こちらもホッと安心する。

本人は「お医者さんから言われた1週間の入院」だと思っていて、「お医者さん」ワードには弱いのですが、不安症がひどいので、また頻繁に呼びたしでご迷惑をおかけすると思いますが、どうぞ宜しく願いします。

と頭を下げる私に

大丈夫ですよぉ~。その為の我々の施設ですから。
前も傾聴すると安心される、と繰り返したので、わかっていますから。

と、涙が出るような、有難い言葉を頂く。

本当は、皆、ババオが行きたくないのは解っている。
でも行ってもらわないと、家族が潰れて崩壊してしまう。
苦渋の決断なのだ…

在宅介護の家族にとっては、唯一ショートステイしか選択枠がないのだ(涙)

車の助手席に乗ったババオは手を振りながら出発していった。
ショートの施設には、ホント足を向けて寝られない。

さぁ、1週間のはじまり、はじまり…



続く…

読んで頂きありがとうございます