介護

12/17☀②ケトルが使えない

ガスを使わず、ものの1~2分でお湯が沸かせる便利な電子ケトル
コンセントを入れて、スイッチを1つ押すだけの、この上なく便利で安心な家電だ(と私は思う)。しかし、これが母にとっては、難関だ。

朝、散歩後に母が寒がっていたので、「お湯沸かしてお茶を飲んだら?。」と私…5分後に降りてくる母、何と「ケトルの使い方がわからない。」と。

一瞬考える…ここで私が行って、ケトルのスイッチを入れれば30秒で終わる。その方がラクだ。説明する方が面倒だし、最悪負のスパイラルに入るかもしれない。でも私がスイッチをいれることは母の『出来る家事』を奪うことになる=つまり母の機能を低下させるのだ。葛藤・・・ぐっと我慢。

私:コンセント差して、取っ手の下のスイッチを押して3分待ってみて。
(心配性の母には時間はいつも長めに言うことが鉄則だ。)
母:何も音がしないんだけど・・・・と(すでに動揺している様子)
私:だから少し待ってみて。そのうちゴーーーーーっと音がするから。
・・・待つこと2分ほど・・・

母の「音がしてきたわ」の言葉を聞き、私は2階に上がる。急須の蓋をとると昨日のお茶が残ってた(!)。黙って洗い新しいお茶をいれる。
母は、また落ち込んでいるものの、出来てよかった、よかった。

しかし、15分程すると、いつもの「ちょっといいかしら」の母の声・・・。
嫌な予感・・・。2階に行くと、さっき開いていた部屋のカーテンは閉まりテレビも消えて陰気な雰囲気。コタツの前に座り込んでいる母。
母:「新しい事は覚えられないし、新しい事を覚えろ、覚えろって言われ鵜のは、とても辛い。もう新しいことは覚えられない。」
私:「・・・」

うーーーーん、ガスを使うのが怖いから、こっちの方がいいって言ったの、誰だったっけ? それにこのケトル、もう新しくないんだけど・・・。

前途多難・・・

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