手術の日の夜の電話は2回。
16:30と18:30
ババオの状態は落ち着いていた。
状況の把握は出来ておらず、辻褄の合わない事を言うが、手術直後だから仕方ないだろう。
「きっと疲れたろうから、今日の夜はゆっくり休んでね」といって電話を切る。
その夜には電話はかかってこなかった。
手術翌日の7日(金)
今日は3回電話があった。
①9:35に電話有り。
比較的落ち着いている。
「帰りたい」と訴えるが、何とかなだめて電話を切る。
②12:19…私が郵便局にいたら電話がかかってきた。慌てて外へ出て話す。
ババオはちょっと怒り口調だ。そして
「今、私をここにいさせていいと思っているの?ふつう、常識的に考えても、それは無いでしょ。
今すぐ帰るから。それにもう家でゆっくり休みたい。ここにいてもちっとも休まらない。」と。
騒いではいないのだが、声がちょっと陰湿で尖った感じだ。
えっ???常識的に考えて???
まさに
ブラックババオ、裏ババオが顔を出した感じ。
「今は手術の後で、病院でちゃんと治さなくちゃいけないの。だから今は病院にいるのが一番よいの。それに今はまだ家には帰れないでしょ。歩けるように、リハビリを頑張って、そして帰ろうね」というと
ブラックババオはこう返してきた。
「あなたが、そんな上っ面なことをいうなんて…本当にガッカリしたわっ」
「・・・」(絶句)
「もう、まる子ちゃんはいい。みんなは何て言ってるの? 夫サンと話したい」と言い出した。
なんか妙に攻撃的になってきた(笑)
まぁ元気があるってことか。
やりあっても仕方ないので話題を変える。
「お昼はご飯食べたの?
今、ご飯中じゃないの?」
「とても食べる気にはならない。昨日の夜もたくさん食べたから今はいらない。
人には、その人の食べられる量があるんだから…(うるさいことは言うなの意味だろう)」と、また怒っている。
「何か食べたいもの、ないの?」
「…アイスクリーム」(即答)
「そっか、買ってきてもらうのはどうかなぁ…今は無理かも。だから今度私が看護師さんに聞いてみる。」
「ヨーグルトが今、目の前にあるから…それを食べるわ。」
と、そんな話をしていたら、看護師さんの声が聞こえる。
「あら、ババオさん、電話はご飯のあとにしたら?」
・・・ということは、ババオは自分で電話をかけて来たということか。
そして電話を切るババオ…
思わず苦笑してしまった。まぁ意識なくぶっ倒れているよりは元気な証拠か。
それに好物のアイスクリームはしっかりと記憶にあったので安心した。
③13:22 犬の散歩に出ていたら、再び電話。
「モアンちゃんにおやつをやらなくちゃ」
「モアンちゃんを連れて来て。今すぐここに連れてきて。」と。
モアンのことも、おやつのことも、モアンの名前もすべて覚えている。
ただ、今じゃないだろう…ということだ(笑)
「病院は面会禁止だから行けないの。おやつは私がやっておくから…」と言ったら
「もう…そんなこと言わないの」と再び怒り出すブラックババオ。
どうも今日は負のエネルギーがみなぎっているようだ。
こちらが言うことは全く耳に入らない。
病院が面会禁止っていっても、それはババオにとっては「自分の意に沿わない=拒否された」としか思わないのだろうか。ならばもう正論は言わずに、そうね、そうね、ちょっと時間かかるけど待っててね。といい続けるしかないのだろうか。
こういう対応は難しい。
特に私には不得手の対応だ。
今度看護師さんに聞いてみようかな。
明日は母の日
なんとかアイスクリームを食べさせてやりたいが…。