ババオの状態は落ち着いているものの、今日はまたオカシなことを言っていた。まぁ、私からすれば『オカシなこと』だが、ババオには実際にそう見えているということだ。
朝一番、血相かえて部屋に飛び込んできた。
ぬいぐるみが…ぬいぐるみが…
どうしていいのか、よくわからなくなっちゃった。
「はぁ???」
私は「何言ってるのかワカリマセン。」と言いたいところをグッと堪える。
申し訳ないが、朝一番忙しい時だったので付き合っている暇はない。
「落ち着いて、お茶で飲んで、また自分で言いたいことを整理できたら降りてきて。」と一旦その場はおさめる。
その後、5分位してババオは降りてきた。「寝ぼけちゃったみたい」と。
そして一通りの朝の家事が終わって、ババオのところに行くと
家の前のアパートに、男の人が二人立っていて
いつもこちらを見ている…毎朝いるのよ。
いや、誰もいませんって…。毎朝、私はゴミ出ししたり、掃除したりしてますがな。今朝もゴミ出ししたけど、誰もいませんって。見たこともありませんって。
本人と一緒にその場を確認するが、腑に落ちない様子だ。
無理やり否定しても何もならないし、いつもの『せん妄』だろうと思って、これもまた放っておいた。
ババオは寝起き時に『せん妄』だったり、変なことを言い出すことが多い。お医者さんに相談した時も、夢と現実の区別がつかない状態だと教えてもらったが、まさにそんな状態がたまにある。
最初はこちらもビックリして、まともに対応したが、本人も怖がっているわけではない(のが不思議であるが。)から、これは『寝ぼけグセ』だと思って、深刻に受け取らないようにしている。
私も成長したものだ(笑)
最近は「大丈夫、大丈夫」とスルーできるようになった。ただ、今の私の「大丈夫」にはトゲがある。それはババオを本当に安心させてるための大丈夫ではない。翻訳すると=「もぅー💢また面倒なこと言ってー。大丈夫なんだからもう変な事言わないでよね。」の意味なのだ。
だから私の「大丈夫」を聞いても、ババオの心はちっとも大丈夫じゃない。たぶん『ちがう、ちがう、まる子ちゃんは全然わかってくれない!!!』と心で叫んでいるはずだ。ババオはただ寄り添って欲しいだけなのだ。私の冷たい大丈夫ではなく「そっかそっか、それは困った、大変だったね。」と共感して欲しいのだ。
「もうちょっと優しくしてほしい」ババオの顔にはそう書いてある。
「もうこれ以上無理だよ」と思いつつも、これしか出来ない自分が苦しい。
明日は今日より少し優しくなれますように。無理かもしれないけど…(涙)