月曜日が始まった。
昨晩、20年ぶり位に、母の知り合いから電話があった。私が電話を受けたのだが、「お母さんに電話の声がそっくりだねぇ~」と言われてしまった。母の話し方は丁寧で穏やかなので、以前は自慢だったが、今この状態で言われるのは何となく複雑でもある(笑)。
母は懐かしそうに、嬉しそうに話していた。私は途中で席を外したのでどのくらい話したのか、何を話したのかわからない。しかしその後、母がその話をしない。その相手は、私が苦手としている人なので、私に遠慮して話さないのか、それとも話した内容を忘れたのか、電話そのものを忘れてしまったのかは不明である。
さて、今日は風呂の日♨。
母は朝8時ごろにいつも通り近所を軽く散歩し、帰ってきて風呂に入った。浴室暖房をつけると、「風が出て寒い~」というので、すぐに止める。
今日は「背中を流して~」とも呼ばれなかった。忘れたのだろうか。
風呂上り、「頭を乾かすのが(=ドライヤー)壊れたんだけど」というから確認する。・・・何の異常もない。【使えない=壊れた➡人や物のせいにする】というのは良くない予感。とりあえず「大丈夫、壊れてないから」とその場でドライヤーが動くことを見せ納得させる。
すると、また思い出したように
「●●さんに、甘いものはお好きかしら~と聞いたら否定されて機嫌を損ねたようなんだけど・・・」と2年位前に聞いた話を急に持ち出してくる。母曰く、●●さんの機嫌を損ねたが、立て替えてもらったお礼にお菓子を送った方がいいのか、ということらしい。
●●さんは、母が属している宗教の世話役だ。コロナ禍で今月参拝に行けない母の代わりに、納めるお金を立て替えてくれているので、●●さん宛に私が今日現金書留を送ることになっている。しかし、先日●●さんと母が電話でお金を送る話をした後、母はそんなことを言っていなかった。
いや、怪しい。これは絶対に記憶が交錯しているに違いない。
この前、電話した直後、そんな話してなかったけど?・・・2年位前にそういう事あったのは知ってるから、その時のことなんじゃない?
そんなことなくて、この間よ。言いづらかったから、まる子ちゃんには言わなかっただけなのよ。
うーーーーーん。絶対に怪しい。母の性格からすると、直後に言わないはずがない。時間軸がとうとうおかしくなってきたか。
しかし、今言った言わないの証明は出来ないので、放っておくことにする。
その後すぐに、デパート通販でお菓子の発送手配をする。
何がいいか、母に選ばせようと思って、幾つかの商品の写真を見せたら、お菓子のメーカーも忘れてしまったらしい。母も私も大好きなお菓子だったんだけどなぁ。寂しいなぁ。
人間こんなに何もかも忘れていくものなのか・・・認知症ではない場合、加齢の記憶は鍛えれば多少は物忘れを防げるものなのか。自分の為にももう一度、『老人の取り扱い説明書』を再読することにしよう。