結局昨日はババオからの電話がなかった。
転院して落ち着いたのだろう、とちょっと安心していた。
が、現実は全く違った。
私の考えが甘かった。
朝10時半頃に電話がなる。
ババオからの着信だ。
きっとババオが落ち着いた声で「まるこちゃーん」と言うのかと思いきや、
「こちら○○病院の看護師の☆☆ですが、まるこさんのお電話でよろしいですか?
今、お時間大丈夫でしょうか。」ときた。
「はい、まるこです。母がお世話になり本当にありがとうございます。」
そして早速話に入る。
要件は、ババオが髪を切りたがっているので、散髪の許可をご家族に頂いています、という内容だった。
「本人に任せますので、本人が切りたいと言っているならばお願いします。」と改めてお願いする。
そして「ババオ、どうでしょうか?落ち着いてますか?」と聞くと、看護師さんは
困ったような声で状況を教えてくれた。
「ババオさん、とても落ち着かない状況で、具合が悪いとおっしゃって、今日もリハビリをしたくないと拒否されていて…お風呂も入らないと仰っていて。」
「夜も眠れずで、歩いてしまうので目が離せない状態なんです。一応眠剤を追加してはいるのですが、どうしても睡眠がとれない上に、お食事もあまり召し上がらなくて…」
つまりはお手上げ状態…
うーーーーーん、困ったものだ。
その後、電話をババオに代わってくれる。
ババオ、看護師さんを前に驚くべき暴言…
「まるこちゃーーーん、もう、ここから帰りたい。
ここは皆本当に意地悪で、私、殺される…」
看護師さんを目の前に、そんなこと言うかぁーーーーと思いながらも
「あのね、家に帰るにはリハビリが必要なの。
それはお医者さんが決めたことで、リハビリしないと家には帰れないの。
看護師さんも、お医者さんも、皆ババオの為に一生懸命いろいろ考えてくれてるの。
だから、帰りたい気持ちはわかるけれど、ちゃんと治してからね。再びケガしたら大変でしょ。」
言うことが通じてるのか通じてないのか判らない。
ただ、私が説教モードになるとババオはすぐに電話を切ろうとする。
案の定
「もう具合悪くて話せない、電話を切るわ」と看護師さんに代わってしまった。
「すみません。ご迷惑をおかけして申し訳ないです。」と謝る私。
本当に申し訳ない。いくら尋常じゃなくても、家族に「意地悪される、殺される」などと言われたらたまらないだろう。
それでも看護師さん、
「ババオさん、好きな事とか、趣味とか何かありませんか?」と聞いてくれる。きっとそれを突破口にいろいろ対応してくれようとしているのだろう。もう本当に本当に申し訳ない。
「ババオさんは歩けているので、この状態よりは、早くお家に帰られた方がいいのかもしれません。」とも仰っていた。そりゃそうなるだろう。リハビリを拒否していたらリハビリ病院にいる意味がない。
ババオ、とにかくリハビリ拒否だけは止めてくれ。
何のためのリハビリ病院なのか…。
それさえも判らなくなったということか。
このまま家に帰されても、私、24時間完全介護出来る自信ないよ…。