介護

4/7☀食事の支度、やるやる詐欺

結局、ババオの食事の支度は、昼も夜も私がしている。
退院してからだからもう1年半近くだ。

退院直後からしばらく私が用意していたら、ババオは料理を全くしなくなった。
そして料理をしなくなったら、料理が出来なくなった。
何がどこに入っているのか、食材等の管理も出来なくなった。

このままじゃボケる一方だ、と思った私は、ババオに言った。
このままだと本当にボケちゃうから、自分で出来る事は自分でしよう、と。

ババオは悲しそうな顔をして、
「自分で用意するわ」と言った。

しかぁーし、結局一度も自分で用意していたことはない。

用意しないどころか、いつもお盆さえ出していない。
私が見に行くと、毎度何も無いままの台所が目に飛び込んでくる。

さらに、支度しないどころか、昼の12時と、夜の6時になると毎回必ず、私のことを呼びにくる。
要は口には出さないが、「食事の支度をしろ」と呼びに来るのだ。

私も用事があるから、時間ピッタリには行けない。
しかしババオは時間ピッタリに呼びに来る。これ、結構ストレスになる。
だから、「呼びに来ないでいいから。こっちから必ず行くから」と口を酸っぱくして言ってる。
しかしババオは今日も来た。必ず来るのだ。
更に私が「必ず行くんだから、呼びに来ないで。催促されているみたいだし…」というと、
ババオは「まる子ちゃんが忘れちゃってるんじゃないかと思って…」と言う。

「・・・」
「忘れるのは、ババオだろぉーーーーーっ!」

私は心で叫ぶ。
だが叫んだところで、結局直らないから無駄な労力は出来るだけ使いたくない。

これはあきらかに「やるやる詐欺ではないか」

そういえば、
「体操も、するする詐欺」
「デイサービスも、いくいく詐欺」
「食事も、作る作る詐欺」
「庭の掃除も、するする詐欺」…きりがない。

しかし私が不在の時は、自分であるものを冷蔵庫から出して食べているようだから、
出来ないことはないのだ。
だから私も出来るだけ食事時に出かけることにする。
明日も昼に歯医者の予約をとった。

詐欺には負けない。

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