ババオが真っ青な顔でさっきも飛び込んできた。
今日はいったい何日だったかしら?
29日、3月29日ね。
何だかよくわからなくなっちゃって…頭がおかしくなってきた。
別にいいんじゃない? そんなもんだよ、歳からして…。
きっとババオの意図は「頭がおかしくなった」➡「そんなことはないよ。年齢にしてははっきりしているよ。」と言って欲しいのだろう。本当に面倒くさい。ババオは私に話し相手を望むが、ここで私がババオのところにいって「頭おかしくなった話」を延々聞いても、得るものは何もない。84歳で、やりたいことも予定もないババオには、今日が29日だろうが、30日だろうがもういいじゃないか、という気持ちだ。
かまってちゃん
のババオにとっては、どれだけ私が世話をしても構って欲しい、褒めてほしい、肯定してほしいのだ。
さっき日を聞いてきたのだって、本人が無意識のところで、何か私に頼る口実をさがしているように思う。
「構って欲しい」➡「頼りたい」➡「何かわからないことを聞こう」の連鎖か…相手の立場は考えない。
今の解決策は
①訪問リハビリを始める。
②放っておく、の二つだ。
放っておくといっても、薬の管理、お金の管理、食事の世話、風呂・洗濯・掃除…夜中も何度も見に行ってる。日常生活の世話はきちんとしているから、これ以上は勘弁してほしい。
そして今日は事業所のケアマネージャーが来て契約をした。
ケアマネージャーは、優しそうで穏やかな方でホッとした。
当然、私が全部契約手続きをしたが、ババオはその最中にも「モアンちゃん(犬)が鳴いてるから見て来なくちゃ…」といっては、4~5回は中座した。20分ほどの間にである。
明らかに不安神経症のババオは、ケアマネージャーさんにはどう映ったのだろうか。
しかし、そのままの状態を見てもらえたので逆によかったと思っている。
今後、ケアマネさんがリハビリの事業者を選定して、医師の指示書をもとにリアビリがスタートすることになる。まずは週一回でのスタートだ。早く始まって欲しい。
本当はババオはリハビリもやりたくないし、ケアマネにも来てほしくない。
でも私はリハビリに行ってほしいし、ショートステイにも行ってほしい。外に目を向けてほしい。
介護を待ち望んでいるのは、本人ではなく家族と言う現実…どこも家もそうなのだろうか。